02.06
Wed
こんばんは、水曜日記でございます。

一年の計は元旦にあり。というのは本当なのか、大晦日から元旦とあらゆる角度から日本酒を味わっていたおかげかちょっと日本酒づいていて、先日の節分の日に友達の義理の弟(アラ還!)に誘われて近所の酒屋(酒蔵?)主催の試飲会に行ってきました。

正直、楽しめる気があまりしていなかったうえ、おじいさんだらけというシチュエーションに気後れしまくりでしたが、蓋を開けるとすっっごい楽しかったです(笑)年の功なのか(と言うと失礼でしょうか、、)当たり前のように博識でいろいろ教えてくださるのは本当にさすがだなと。そしてみんな優しい(笑)


さて、最近はそんなですが今週は先週の水曜日記の続きです。
というか、実は今日の話があの1日の発端です。


毎年、atmosphere peaceの初売りはアニバーサリーアイテムで、今年は7周年だったんです。
で、もう何年になるでしょう。。少なくとも4年以上前からご利用いただいているお客様にお求めいただいて。
いつものご購入時のやり取りに加えて、少しお話している中で銀座の話になったんです。
その方は遠方から年に数度は歌舞伎座を訪れていらっしゃるとのことで、行ける距離にいられて羨ましいとおっしゃって。
それに対して、「いつか行きたいとは思っているのですが、なかなか機会がないうえ、やはり敷居の高さにドキドキしちゃいます」といった返答をしたんです。

すると、結構な長文で歌舞伎の良さについてと、今ちょうど演っているのが中村七之助が八百屋お七の役を演じる比較的初心者にも見やすい演目で、7周年を迎えたこの機会にそんな七並びも珍しいし、たとえわからなくても歌舞伎の雰囲気や着物など実際に見ることは、きっとなんらかのかたちで創作の役に立つはずだからぜひ見て欲しいと、公演スケジュールからリーズナブルに見られる幕見席のチケットの買い方、注意点などまで詳細に説明してくださっていて。

いただいたメッセージを読みながら、(この七並びのタイミングで、これだけ歌舞伎とatmosphere peaceを同時に好いてくださっている方からこれだけ熱く強めに言ってもらえることって二度とないだろうな。。)と思い、仕事を前倒しまくって行くことにしたんです。もう月末で行ける公演日がその日一日しかないという慌てっぷりで(笑)

で、その公演時間が夜だったので昼はオーボンヴュータンへ行って、その後合羽橋で持っている鉢に対して長過ぎるすりこぎを買おうとしておじさんたちに笑われたりしていたんです。


そして肝心の歌舞伎ですが、お客様のご説明通りに動いたおかげで、立ち見も出る中ちゃんと座って見ることができました。
あの、、歌舞伎行ったことあります?(おもむろに問いかけ(笑))

ここで「すごく楽しかったです!」と言ったら私は嘘つきになると思います。

わからないことがたくさん。設定の時代の雰囲気に対する違和感。
でも、確実に素敵なものがそこにあると心の奥のあたりでわかる感じ。
例えて言うと、というかそのまま感もありますが “宝物が羽二重の布に包まれている”みたいな見えなさ、素敵さの予感。

あくまで予感なのですが、ショートカットせずに少しずつわかっていったら同じだけその素敵なものが見えるようになっていって、気がつくとどっぷり。なんじゃないかと。

時々、魅力的なものに対して「ずるい」という表現をすることがあるのですがちょっとそれとも違うんです。
独特、で、清々しい。あぁ、やっぱりずるがないんだ。

伝統について、今思い至ったのですがこういう清々しい凄みって、本気で作った妥協のない薄紙を重ねに重ねて塔にするみたいなことの果てにやっと滲んでくるようなものなんじゃないかと思います。

あぁ、ついつい前置きが。

この日観たのは「松竹梅湯嶋掛額」だったのですが前半はコミカルで笑える感じ。
そしてすごく意外な感覚だったのですが舞台や着物の色合わせがすごく新鮮だったんです。と言うとなんだか手垢のついたような言い方ですが、本当にそうで、ちょっとあまり見ない合わせ方と調和に、灯台下暗し感がすごくありました。(あぁ、これまで全然見てこなかったんだな私。)みたいな。
本当の意味での超・ポップを探れそうな。

そして後半はちょっとシリアスな。

舞台セットが冬の屋外に変わるのですが、“道産子に冬の寒さを感じさせるような臨場感。”と言ったらそのすごさをわかっていただけるでしょうか。
完璧でした。あれ、なんなんでしょう。絵なんですよ。セット。
なのに、雪のにおいや上腕あたりの冷える感じまで思い出させるような。

話を見進めていって、着物が変わり、その色が絶対に私が嫌わない浅葱×赤(紅)の配色になった時になんだか自分を見ているような気がしてきました。

雪国生まれの向こう見ずな八百屋の娘が捨て身になっている。


どこから目線かわかりませんが、愚かだなぁ。。と思いながら、骨は拾ってあげるわ。というような気持ちに。
あ、これ少し人魚姫に似ているのかも。嫌えないんですよね、人魚姫も。


クライマックスで幕という余韻のある終わり方でした。

幕見席というものがあることも今回そのお客様のおかげで知ったのですが、おすすめです。
今度は役者さんの表情や動き、着物の細かい部分も見たいので下に降りたいと思いますが、“どんなもんかしら?”を満たすにはうってつけかと。

そして余談ですが、音声ガイドの方の間合いと声が素敵すぎて若干恋を(笑)
終わるのが悲しかった。




先週に引き続き長々とごめんなさい。
でも珍しいでしょ?(笑)
こんな長文、最後まで読んでくれた方はきっと私のことが好きです。ありがとうございます。
来週はすっっごい短かったりして。




さて、今週はお休み週。
来週の新作週に向けて、頑張っています。
結構ぱたぱたっと出していけそうな。。ただ彫金って私だけじゃ済まない工程がどうしても出てきてスケジュールが悩ましいです。って贅沢ですね。札幌じゃ私には無理だったスピードです。

楽しみにしていただけると嬉しいです。




☆12月と1月の寄付は合計8,736円でした。
今回は半分を東日本大震災義援金、もう半分を中東人道危機救援金として日本赤十字社に送金させていただきました。
12月分、年末年始でご報告を忘れておりました(汗)
皆様ありがとうございました、2月もそして遅ればせながら今年もどうぞよろしくお願いいたします!
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